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9.262021
事業再構築補助金 事前着手承認とは?
事業再構築補助金 事前着手承認とは?
9月21日に、事業再構築補助金の第3回公募が締め切られました。
これまでは17時締切でしたが、今回は18時締切と1時間延長されました。
締切前日に、確認したいことがあって事務局に問い合わせをしたら、すんなり繋がりました。
確認が済んだ後、すぐ繋がったことを伝えたら、「今日は空いています。祝日だからでしょう。」とのことでした。
会社はお休みなので、お勤めの方からの問い合わせはないのでしょう。
さて、採択発表までは2ヶ月ほどですが、もし、事前に工事や設備導入をしているのであれば、事前着手承認制度を利用することで、遡って補助金の対象とすることができます。事前着手承認について解説しますので、是非、活用してください。
1.事前着手承認制度とは?
通常、補助金の対象となる工事や設備を導入できるのは、応募して採択されて交付が決定した後となります。
そのため、交付が決定する前に、契約や発注をした工事や設備については、補助金の対象にならなくなるので注意が必要です。
採択されると補助金が付いたと早合点して、契約や発注してしまい、補助事業が終わって精算する時に、対象外と分かっても後の祭りです。
でも、安心してください。この事業再構築補助金は、事前着手承認制度という特別な制度が設けられていて、大変、事業者にとって優しい補助金になっています。以下に、事務局の制度説明の抜粋を記載します。
遡れるのは、令和3年2月15日までで、この日付は第1回公募、第2回公募から変更されていません。
ただし、受付期間があるので、注意が必要です。
受付期間 2021年7月30日(金)から 交付決定日まで
となっていますので、既に新規事業に着手している方は、早めに申請しましょう。受付が交付決定日までなので、採択発表をまたずに申請が可能です。先手、先手で進めてください。
2.事前着手承認申請書の書き方は?
それでは、事前着手承認申請書の書き方をみて行きましょう。
事業再構築補助金のサイトに、
書式(エクセル)がアップされているのでそれに記入します。
ダウンロード先
事前着手承認制度に関する資料
記入する主な項目は、
1)会社概要
※新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業の概要を記載してください。(300文字以内)
2)事業計画の概要(300文字以内)
3)新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による事業活動への影響(300文字以内)
4)事業開始が遅れた場合に生じ得る影響(300文字以内)
と、なっています。
以下は、サイトにアップされている記入例です。
それでは、順に確認していきましょう。
【申請者情報】の入力
基本的な情報の他、法人番号も入力してください。個人事業主は、GビズIDを入力します。
【誓約事項】の入力
GビズIDプライムアカウントは、「すでに取得済」または「現在申請中」のどちらかを選択します。
・申請情報の入力
応募回は、「第1回公募」、「第2回公募」、「第3回公募」のいずれかを選択します。
事前着手開始時期は、2020年2月15日以降で、月単位で選択可能です。
1)会社概要
【業種】の入力
「主たる事業の日本標準産業分類中分類ベース」で記入します。
公募する時に電子申請で入力した分類のうち、事業再構築前の中分類の産業名を入力します。
例えば、居酒屋ならば、
総務省のe-Stat(政府統計の総合窓口)で検索して
⇒キーワード検索に「居酒屋」を入力して、検索します。
7651 酒場,ビヤホール の右に表示されている「info」をクリックすると、
大分類 M 宿泊業,飲食サービス業
中分類 76 飲食店
小分類 765 酒場,ビヤホール
細分類 7651 酒場,ビヤホール
細分類の説明 主として酒類及び料理をその場所で飲食させる事業所をいう。
事例 大衆酒場;居酒屋;焼鳥屋;おでん屋;もつ焼屋;ダイニングバー;ビヤホール
と分類が表示されますので、中分類の「飲食店」と入力します。
【従業員規模】の入力
ここでは、常勤(フルタイムで勤務)の従業員数を入力します。
(役員は従業員には含まれません)
【※新型コロナウイルス感染症の影響を受けている事業の概要を記載してください。(300文字以内)】の入力
事業計画に記載した、会社概要を300文字以内で記入します。
2)事業計画の概要(300文字以内)
事業計画に記載した、事業計画の概要を300文字以内で記入します。
記入例にあるように、事業再構築補助金を活用して行う取組の具体的な投資内容(投資総額・発注予定年月・稼働開始予定年月等)を必ず記入します。
3)新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による事業活動への影響(300文字以内)
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化による事業活動への影響とその対応方針を300文字以内で記入します。
例えば、
「新型コロナウィルス感染症拡大の影響により、外出自粛が要請されたこと等で、当社の主力事業である〇〇事業の客が激減しました。特に、緊急事態宣言が発出された際には、既に入っていた予約が全てキャンセルとなり、2021年1月~3月は、売上が激減し危機的状況に陥りました。このまま長期化が進むとすると、現事業の継続及び経営は不安定となりますが、コロナ?で需要が急拡大している、〇〇市場への転換を早期に行うことができれば、コロナの影響の長期化による経営不安も抑えられると期待をしています。」
4)事業開始が遅れた場合に生じ得る影響(300文字以内)
事前着手承認書が承認されず、2)の事業計画に沿った投資が遅滞した場合に、どの程度の損失が発生するのかを具体的に記入します。
また、損失金額の算出根拠も併せて記入します。
例えば、
「当社の主力事業である〇〇などについての売上が、コロナの影響で大幅に減少しています。固定費の支払いは毎月〇〇万円、社内預金額〇〇万円。事業継続するためには、一刻も早く新規事業に着手して売上を上げていく必要があります。既に〇〇を行うことで開業に向けての準備が整っており、計画している売上を確保するためのマーケティング施策も出来上がっています。令和3年〇月から新規事業を開始し、毎日〇万円、毎月〇〇万円の売上を上げることにより雇用確保、事業継続が可能となりますが、事業開始が遅れた場合には、運転資金のショート、給与未払い、固定費の支払い困難などの影響が考えられます。」
3.事前着手承認書の申請方法は?
事前着手承認書を作成したら、下記の方法で事前着手承認書をメールで送信します。
【提出方法および提出先提出方法】
電子メールのみです。申請様式に必要事項を記入の上、メールに添付して送信します。
【提出先メールアドレス】
houkoku@jigyo-saikouchiku.info
【メールの件名】
【事前着手申請】+法人番号(個人事業主管理番号:GビズID)+事業者名
(例)法人番号が「1234567898765」、事業者名が「株式会社事業再構築」の場合
⇒【事前着手申請】1234567898765 株式会社事業再構築
また、事務局の記入例には、以下の注意事項が記載(一部表現を変更、補足を追記)されていますので、メール送信前に必ず確認してください。
①ファイル形式は 、 Excel 以外不可です 。 メールにファイル添付方式で送付し、ダウンロード方式等は不可です 。
②メールの発信者は、事業者以外不可です。(経営革新等支援機関、コンサルなどからのメール送付は不可です)
③発信アドレスは、通信エラーとなるようなアドレスは不可です。
④マイナンバーの記載は不要です。記載しないでください。
⑤所定のフォーム申請書以外のファイル(計画書等)の添付は不要です。
4.まとめ
通常、補助金の対象となる工事や設備を導入できるのは、応募して採択されて交付が決定した後となります。
しかし、事業再構築補助金では、事前着手承認制度という特別な制度が設けられていて、大変、事業者にとって優しい補助金になっています。
所定の「事前着手承認申請書(エクセル)」に、この記事を参考に、貴社の事業計画書に基づいた内容をしっかり記入して、申請をおこなって事前承認してもらってください。
受付期間 2021年7月30日(金)から 【交付決定日まで】ですので、採択前でもできますので、既に工事、設備を発注して新規事業を始めている方は、忘れずに必ず申請してください。